コラム<西嶋 環さん> お母さんのためのインターネット講座 vol.3
ママと子どもをネットの危険から守る
ネット活用ナビゲーター
たまちゃん先生こと西嶋環です。
前回はなぜインターネットは危険なのか? その理由を3つあげました。
1. インターネットに繋ぐ=家のドアを開け放す、だから誰が入ってくるかわからない。
2. 相手の顔が見えない、だから騙されやすい。
3. 免許や資格がなくても誰でも使える、だからルールやマナーを守らない人がたくさんいる。
漠然とインターネットは危険!と思っているだけでは身を守ることができません。
でも理由が分かれば、あとは簡単!ちゃんと対策を講じればいいのです。
前回は1つめの危険に対する対策をお伝えしましたので、今日は2つめと3つめの危険に対する対策についてです。
2つ目の危険「相手の顔が見えない」に対する対策
インターネットは、基本的に相手の顔が見えません
。だから容易に人を騙すことができてしまう、嘘をついてあなたに近づくことができてしまうのです。
最近は実名でブログやSNSを使う方も増え、リアルな社会での繋がりがそのままネット社会の繋がりに反映されることも多くなってきました。(これによりネットいじめ問題などの弊害もあります)
とはいうものの、ネット社会はリアルな社会よりもより多くの人と容易に繋がることができます。
SNSの友だち申請やフォロワー、掲示板などのコミュニティサイトなどなど。
顔が見えない、すなわち身分を偽ることができるということから、このコミュニティサイトなどで同年代、同性であると偽り、お子さんに近づき、会って一緒に遊ぼうと誘い出だされて、犯罪に巻込まれるというケース。
これが未成年者が事件に巻き込まれる原因のひとつとしてあげられます。
まずお子さんに必ずルールとして守ってほしいことは、絶対に会ったことのない人に会いにいかないこと! これに勝る対策はありません。
また、子供達に限らず、大人でもコミュニティサイトなどを通じて知り合い、その後、殺人、強姦、恐喝、脅迫等の犯罪に発展する事件は全国で多発しています。
甘い言葉やおいしい話に惑わされず、冷静な判断を!!
3つ目の危険「免許・資格がなくてもインターネットは誰でも使える」に対する対策
インターネットは車の免許制度のように、きちんと教習所に通い、訓練を受け、道路で守るべきルールを習い、最終試験に合格した人だけが使えるという制度はありません。
ということは、無免許の子どもがいきなりトラックに乗って、信号無視して走ってくることがあるわけです。
極論を言ってしまえば、本来はきちんと学校でインターネットのルールやマナーを学び、資格取得試験に合格した人だけにIDとパスワードを与えて、インターネットができるようにすれば、今よりは絶対に危険な目にあう子どもの数は減るはずです。
が、実際は誰でも使えてしまうこの環境でどういった対策を講じるべきか?
これは地道ではありますが、各家庭で親が子どもにインターネットで守るべきルールやマナーをきちんと教えていくしかありません。
頭ごなしにあれはダメ、これはダメ!ではなく、興味本位に怪しいアダルトサイトなどを閲覧することにより、どんな危険があるのか、知らない人に会いに行くことで、どんな事件がおきているのか、そういったことを親子でしっかり話しましょう。
インターネットを正しく利用するためには、情報の善悪を見分ける「判断力」、誘惑に負けない「自制力」、間違ったことをしたときの「責任能力」、この3つの力が必要です。
子どもにはこの3つの能力がないから危険なのです。
子どもにとってこの必要な3つの力を育てていく役目はお父さん、お母さんです。
次回は子どものインターネット利用を親が管理・監督する「ペアレンタルコントロール」についてお伝えします。
ブログ「お母さんのためのインターネット講座」はこちら⇒http://blog.livedoor.jp/pocky1756/